リチウムイオンバッテリー
コスト低減ニーズの高まり、商機を逃さぬための短納期化など、物流ビジネスの重要化により倉庫設備やフォークリフトに求められる課題は日々変化しています。
またエンジンフォークリフトに代わり電動フォークリフトの需要が高まっている事から、エンジンフォークリフトと同等の高い性能を確保することが課題となっています。
それを解決する方策として私たちはリチウムイオンバッテリーを推奨しています。リチウムイオンバッテリーはスマートフォンに使われるなど日常生活においてその価値と安全性が証明されており、鉛バッテリーにはない優れた特性があります。 KIONグループはエネルギーソリューション分野のパイオニアとして長い経験を積み重ねてきました。
経済合理性
メンテナンスフリーのリチウムイオンバッテリーは、鉛バッテリーに必要な予備バッテリーのコスト、バッテリーに精製水を補充するための人件費、バッテリー交換費用などが必要ありません。
またリンデのリチウムイオンバッテリーは特に高いシステム効率を備えており、バッテリーと充電器の組み合わせにより、鉛バッテリーと比較してエネルギー収量が50%向上、鉛バッテリーの3倍の長寿命であり、コストと環境にやさしい選択肢でもあります。
有害ガス不発生
鉛バッテリーによって発生する水素は危険な酸水素ガスに変わる可能性がありますが、リチウムイオンバッテリーはこのリスクがありません。
さらに高重量のバッテリーを交換する作業や補水作業も不要であり、オペレーターが危険な酸に接触することもありません。
安全性
リンデのリチウムイオン技術は最高レベルの安全性を備えています。
バッテリーと車両システム全体が包括的に安全設計され、開発段階では高度なストレステストと最大荷重下での衝突試験を行っています。
ひとたびフォークリフトの事故が発生すればバッテリーには巨大な力がかかりますが、そのような状況でも保護されるよう、リンデのリチウムイオンバッテリーは高い品質基準を満たしています。
厚さ25mmのスチール製バッテリーケースは高速走行時の衝突でもフォークの貫通を防ぐよう、セル、モジュール、およびバッテリーレベルでそれぞれ安全設計されています。
またバッテリーマネジメントシステムが車両の機能、充電プロセス、およびバッテリーシステムを常に監視・調整することにより、過圧、過熱、過充電、深放電による損傷を防いでいます。
インテリジェント・バッテリーマネージメント
CAN Busインターフェースなどを使用して車両制御とバッテリー管理を完全に連携させることで、バッテリーに十分なエネルギーを供給すると同時にピーク負荷のバランスをとることができ、バッテリーの保護と動作寿命の延長が可能です。
またバッテリー保護のために深放電を防ぐなど設定をカスタマイズする事ができ、例えばバッテリーが最小残容量に近づくと、駆動およびリフト機能を抑制するなど、個々のニーズに応じてフォークリフト駆動とバッテリー保護バランスを最適化する事が可能です。
高速充電
リンデのリチウムイオンバッテリーは、1時間以内で低充電状態からのフル充電が可能です。作業の強度にもよりますが、昼休みに急速充電するだけで更に数時間の走行を可能にします。
鉛バッテリーではバッテリーを傷める継ぎ足し充電は推奨されませんが、リチウムイオンバッテリーは例えばわずか10分の短い補充電でも1時間以上の走行が可能になるなど、充電の柔軟性により車両の運用・駆動効率が大幅に向上します。
例えばオペレーターの休憩時間に補充電しながら1台のフォークリフトを3交代制で使用することが可能です。
リンデ製品用に設計されたリチウムイオンバッテリーは、補水などの煩わしいメンテナンスが必要なく、オペレーターの休憩時間など、ごく短時間での補充電が可能で、生産性の向上に貢献します。
徹底した安全性を追求したインテリジェントデザインのバッテリーモニタリングシステムを搭載したリンデのリチウムイオンバッテリーは、-35℃の冷凍倉庫や60℃の高温など幅広い環境でその性能と安全性が証明されています。
また、用途によっては鉛バッテリーの少なくとも2倍、場合によっては数倍以上の寿命を誇っています。
さらに、鉛バッテリーでは60%しか利用できなかった充電エネルギーの、実に90%をフォークリフトの走行に使用できるなど、エネルギー収量が大幅に向上しています。
これらの特性により作業効率の向上、電力消費量の削減や温暖化ガス排出の低減などに寄与しています。